どのようにCDプレーヤーが動作しない
コピーコントロールCD - Wikipedia
コピーコントロールCD(CCCD、Copy Control CD、Copy-Controlled Compact Disc)は主としてパソコンでのデジタルコピーを抑止する目的で導入された技術、もしくはその技術を導入した音声記録媒体(主としてディジタルディスク)の総称である。コピーコントロールCDは通称であり、規格の名称ではない。
主に音楽用CDに含まれている楽曲情報(データ)をパソコン等へ取り込むことをできなくするために使用される。近年のパソコンの進歩によりCDの音楽データをパソコン上に移して再生して楽しむことが可能になったが、同時に音楽データをWinMX・Winnyなどのファイル共有ソフトを経由してコピーする著作権の侵害行為が増えた。音楽業界(特にエイベックス)はこのことが原因のひとつとなりCDの売上げが減少していると主張し、オーディオ機器では再生できるがパソコンへのコピーができないCDとして、コピーコントロールCDが開発されるきっかけとなった。しかし実際にはコピーコントロール機能は特定の環境でしか目的を達成できず、表面上は問題無くコピーに成功してしまう環境や、コピー目的ではない再生時にまで問題が発生し� �しまう環境が存在する。
[編集] Macintoshとの互換性
帯や外貼ステッカーに「Macintoshでは再生できません」等と記載されていたが、アップルコンピュータのパソコンMacintoshで再生やCD-Rへの複製が他のCD同様可能である。ただし可能なのはOS9シリーズのみとされており、[要出典]現行のOS Xでは光学ドライブがダメージを負う可能性があるとされ、再生は推奨されていない。なお、現行のiTunes上では読み込み時のエラー訂正オプションによって補正されるため、PCへの取り込みに関する問題は報告されていない。
「コンパクトディスク」(以下CD)に記録された音楽データには、再生時のデータの読み取り誤りを訂正するためのエラー訂正符号を埋め込むことが仕様として定められている。CDでは毎秒数回の読み取り誤りが発生するので、再生時にCDプレーヤーは常にこのデータによって読み取り誤りを訂正している。
コピーコントロールCDは意図的に間違ったエラー訂正符号を記録しておくことによって、誤り訂正機能が正常に働かなくなることを狙ったものである。多くのオーディオ用のCDプレーヤーやアナログモードで動作中のCD-ROMドライブでは誤り訂正が不可能な状態であっても誤り補正機能によって人間の耳で聞いて不自然ではない程度に予測補完して再生することが可能であるが、いくつかのオーディオ用のCDプレーヤーやデジタルモードで動作中のCD-ROMドライブでは誤り訂正に成功するまで読み取りを一定回数再試行するが元々不正な信号しか記録されていないために正しく読み出すことができない。これによって音楽データをCDからパーソナルコンピュータなどに直接読み込ませることを防ぐ。
ただしこの仕組みでは、アナログ信号に復号した音楽をコンピュータに音声入力してデジタル化することまでは防止できない。また、CD-ROMドライブによっては音楽CDであればデジタルモード時でもアナログモード時と同様に補正機能が働く例があり、加えてWindows Media Player11など取り込みに使用するソフトウェアによってはデジタルモードでの取り込みに失敗した場合にアナログモードに切り替えてオーディオデータをコピーすることが可能な場合があり、事実上コピー抑制の役割を果たしていないのが実情である。さらにオーディオ用として販売されている機器でも、デジタルモードで動作中のCD-ROMドライブと同様にエラー訂正を優先する実装もあるため、再生できないことがある。
[編集] パソコン向けの再生機能
コピーコントロールが機能しているパソコンではコピーコントロールCDが再生できないため、コピーコントロールCDによってはパソコン向けに専用の再生ソフトと音楽データを用意して製作者の望んだ制限の元で再生可能なように処理されている場合がある。多くの製品ではこの機能はWindows専用である場合が多く、Windows以外のOSがサポートされている事は稀である。これらの再生ソフトは「ユーザーの同意を得ずに勝手に再生ソフトをインストールする」という仕様を持つ場合が多く、セキュリティ上の問題が取りざたされることにもなった(後述のセキュリティ問題を参照)。
またMDやDATなどへのデジタルダビングも禁止しているコピーコントロールCDが存在し、特にEU盤に顕著である。このコピーガードはSCMSによる複製の制限を利用したものであり、レッドブックには違反しないため他のコピーコントロールCDで問題になっている再生上の不具合は発生しない。
なお日本を除く東アジアや東南アジアで現在も発売されているビデオCDには、コピーガードは導入されていない。
携帯電話を持っている5つの理由は何ですか- SafeAudio - Macrovisionが開発。
- key2audio - SONY DADC社が開発。
- CDS(Cactus Data Shield) - Midbar Tech(2002年(平成14年)12月にMacrovisionに買収された)が開発。
- レーベルゲートCD - CDS-200を基にソニー独自のインターネット認証技術を追加。
- レーベルゲートCD
- レーベルゲートCD2
- エンコードK2(ENC K2) - CDS-200を基にビクターエンタテインメントが独自の技術により音質の向上を図ったもの[3]。
- Alpha-Audio - SETTEC社が開発。
- MediaMax CD3(MediaCloQ) - SunnCommが開発。
- XCP - Fast 4 Internetが開発、ソニーBMGが採用。マルウェアに近い技術を採用し大きな問題になった。
- 音楽データの読み取り誤りを意図的に引き起こすので、ジッターの増加や誤り補正機能の作用によって通常のCDより音質は悪くなる。
- 「コンパクトディスク」にはその物理的な仕様が規格(レッドブック)として定められており、CDプレイヤーなどの再生機器はその仕様に基づいて作られたCDを再生することを前提として設計されている。コピーコントロールCDは再生不能にならないと推定される範囲で意図的に規格から逸脱しているので、機器メーカー側では正常な再生や動作を全く保証していない。これは保証の対象にはならず保証する必要もない。コピーコントロールCDの再生に起因する故障はユーザーの故意の破損と同様に保証対象外である。コピーコントロールCDの技術は音楽メーカー各社の独自技術であり、その目的上技術的詳細は公表されていないため、今後も正常な再生を保証する機器が発売される可能性は低い。Macrovision社よりライセンスを取得したCDS-20 0対応プレーヤーも数機種存在するが専ら100万円を越える超高級機であり、普及価格帯のプレーヤーを製造・販売をする機器メーカーでこれに追随しMacrovision社とライセンス契約を結ぶ動きはない。
- 最近のオーディオ機器(特にポータブルCDプレーヤーや車載用CDプレーヤー)では、音飛び防止のためにCD内容をデータとしてメモリに蓄積してから再生する機能が用意されている。この機能を持った機器ではパソコン同様正常に再生できない事が多い。特に輸入コピーコントロールCDはカーオーディオで再生できないものが多く、海外では訴訟問題にも発展している。
- ポータブル音楽プレーヤーで記憶媒体にハードディスクや大容量メモリを用いたもの、いわゆるデジタルオーディオプレーヤーと呼ばれるものの多くはパソコンに取り込んでから音楽データをプレーヤーに転送するため、そもそもパソコンに取り込めないコピーコントロールCDはこの種のプレーヤーで聞くことはできない。
- エラー訂正のための再読出しにより同一セクタへの連続シークなどが発生するので、制御機構へ過剰な負担がかかる。そのため、再生機器の製品寿命低下や動作不良を引き起こす可能性があり、実際に再生機器の故障事例もある[要出典]。コピーコントロールCDの再生に起因する故障は音楽CDとしての仕様を満たしていないディスクの利用による故障とされ、メーカー保証の対象外となるため有償修理または修理拒否となる可能性がある。例えば、一時期ビクターエンタテインメントからコピーコントロールCDでコンテンツがリリースされていた時期があったが、親会社の日本ビクターでは自社製品での再生を保証していない。同じ事はソニー・ミュージックエンタテインメントでもあり、親会社で音響機器を製造しているソニーでも同様で取扱説明書において動作保証外と書かれている。
- 著作権を侵害していない正規の利用者までが上記の不利益を一律にこうむる。そのため善意の利用者もコピー制限がない違法音源の利用を希望し、かえって違法コピーが増加する可能性がある。
- コピーコントロール機能を無力化してコピーコントロールCDを複製する行為は、たとえ私的使用の目的があったとしても著作権法上認められる私的複製(著作権法30条1項本文)に該当しないため(同項2号)、コピーコントロールCDは私的複製の範囲を事実上狭めることになる。これに対してコピーコントロールCDの普及を推進する企業は「私的複製は権利として認められているのではなく取締りが困難だから例外として認められているのであって、私的複製を禁止すること自体に違法性はない」と述べている[要出典]。
- この技術は現時点では完全なものではなく、DVD等で採用されている暗号化方式のプロテクトとは異なりディスクに細工をすることで、簡単にプロテクトの解除が可能な場合がある。またドライブによっては機構面への負担を別にすれば何事も無かったかのように読み出せてしまう例も少なくない。この事がコピーコントロールCDの実効性に疑問を生じさせる結果を招いている。
- 安定性の低いドライバを使用したパソコンや、低スペックのパソコンでコピーコントロールCDをドライブに挿入した場合にパソコンがフリーズしてしまうような場合もある。
- これらの問題点があるにも関わらずレーベル各社はこのディスクに起因する如何なるトラブルに対しても責任を一切負わず返品も受け付けていない。コピーコントロールCDは不正なエラー訂正符号によるAV機器への悪影響やコピーコントロールCDが正常に再生出来ない(認識されない・音飛び)等のリスクだけを一方的に消費者に負わせるものであり、約款の書かれたシール付きのフィルムを破った段階で契約が成立するとしている(いわゆるシュリンクラップ契約)。さらにエイベックスなどほとんどのレーベルはコピーコントロールCDによって発生したいかなる損害、例えば再生したプレイヤーの故障などに対しても一切補償しないことを発表しており[1]、消費者側から無責任すぎるという批判が相次いだ[要出典]。更にCDプレイヤーメーカーもコピーコントロールCDの再生は保証外としており事実上「公正な再生が不可能」なCDのような形のディスクとなってしまっている[2]。法律家は、こうしたレーベル側の行動は明らかに製造物責任法に抵触するとしている[要出典]。
- コピーコントロールが機能しない環境で複製したCD-Rでは、意図的にエラーを再現して書き込まない限りはその読み取り結果に合わせたエラー訂正符号が書き込まれるため、再読み込みなどに起因する音質の低下や再生装置への負担が減る。そのため、CD-Rの再生をサポートしている再生装置ではオリジナルのコピーコントロールCDよりもCD-Rのほうが再生上の問題が少なくなり、カーオーディオなどでも問題なく利用できる。
[編集] CDとの構造上の違い
CDはレッドブックの仕様に従ってCD-DA形式で収録されている。一方コピーコントロールCDの場合は各社様々な手法を取っており、一般的にはCD EXTRAをベースにTOC改変、エラーセクタ挿入などの手法を取っている場合が多い。詳細な構造は仕様が非公開のため不明である。 なお、音声記録領域とPCデータ領域が共存しているものにCD EXTRAがあり、コピーコントロールCDもこれと一部共通した構造を持っている。エイベックスがコピーコントロールCDを導入した時期には、コピーコントロールCDとCD EXTRAは共存不可能であったため、CD EXTRAを採用した作品はコピーコントロールCDではなかった。shelaやEvery Little Thingなどのようにこれを狙ってCDにあえてPVを収録し、コピーコントロールCDを回避したアーティストも少なくなかった。しかし大抵はレコード会社側がその打診を断ってコピーコントロールCDでのリリースを強行することが多かった。[要出典]
ヘリカルアンテナは、どのように動作するかかつてSMEのレーベルゲートCD2及びEMIミュージック・ジャパンのセキュアCDで出た製品の一部には、CD EXTRAとしての要件を満たさないエンハンストCD規格により、パソコン用特典データとコピーコントロールデータを共存させている作品もあった。
コピーコントロールCDの開発者らは、CD再生機器においてコピーコントロールCDと音楽CDは互換性があると主張している。しかしコピーコントロールCDははCDの物理仕様、いわゆる「レッドブック」規定から外れているため正規のCDではない。このため、現時点で規格準拠を示す「Compact Disc」ロゴを付与することはできない。またCDの規格外であるため再販制度の対象とすることに公正取引委員会の著作物再販協議会などにおいて疑問の声が提示された。
日本で発売されているコピーコントロールCDには2002年(平成14年)より日本レコード協会(RIAJ)がコピーコントロールCD技術を使用したことを示すマークを付与するよう定めている。ただし強制力はないため東芝EMI(現EMIミュージック・ジャパン)がCDS-300方式によるセキュアCDに切りかえた際には、CDS-200及びレーベルゲートCDと比べ機器の挙動が異なることを理由に当該マークを付与していない。またCDS-200方式の中でもビクターエンタテインメントのエンコードK2(ENC K2)とCCCDを合わせた「CCCD K2」は独自のロゴのみであり当該マークは付与しておらず、RIAJに指定されたコピーコントロールCDマークを付与している。
一部の新聞社はCDではなく「コピーコントロールディスク」と呼び、CD-R関連のWebサイトでは「コピーコントロール銀盤」と呼ばれるほか、Yahoo!においては「CDもどき」と入力するとコピーコントロールCDを解説する公式サイトが上位に表示されるなど蔑称で呼ばれることも多い。
[編集] レーベルゲートCD
レーベルゲートCDは株式会社レーベルゲートが権利を持ちソニー・ミュージックエンタテインメントによって発売されたコピーコントロールCDで、コピーコントロールCDに含まれる「PC用の部分」をATRAC3データに置き換えたものである。2003年(平成15年)1月22日よりリリースされた。
構造はファーストセッションエリアとセカンドセッションエリアに分かれ、ファーストセッションエリアはオーディオ機器では再生可能だが、PCでの読み出しやリッピングが出来ないよう「CDS-200」と呼ばれるプロテクト技術を採用している。よって通常のコピーコントロールCDと同じくレッドブックに反しているため、「Compact Disc」ロゴは入っていない。セカンドセッションエリアはATRAC3 132kbpsのデータと、転送用ソフトウェアが記録されている。データは暗号化されておりそのままでは取り込みは出来ない。
データはソフトウェア「MAGIQLIP」で取り込むが、このときインターネットで認証を行いディスクに書き込まれた「Postscribed ID」(PID)をもとにコピーが初回であるかどうか判断する。初回のコピーのみ無料で2回目以降は有料となる。値段は種類や企業によって若干変わる。しかし再生するためにはHDDにダビングする必要があったため、インターネット接続環境が無ければ再生すら出来なかった。そこで後に改良版の「レーベルゲートCD2」がリリースされた。転送ソフトも「MAGIQLIP2」となり、データの再生を直接行えるようになった。当初は初代レーベルゲートCDも含めて邦楽シングルのみだったが、2004年(平成16年)からは邦楽アルバムへの採用も始まった。初代レーベルゲートCDをレーベルゲートCD2で再リリースした作品も存在した。
通常のコピーコントロールCDと違いPC用データを条件付きでコピー可能にすることで、NetMDなどのOpenMG対応機器へのチェックイン/チェックアウトが行なえる事が特徴だった。SMEは2003年(平成15年)以降に発売するCDをレーベルゲートCDとして発売する方針を固めたが、以下のような問題点があったことから普及が進まず、2004年(平成16年)11月17日リリース分からレーベルゲートCDは廃止となった(先行して廃止した作品も一部存在する)。
- 他のコピーコントロールCDが抱えていた問題を引きずってしまった。ファーストセッションエリアのプロテクト技術自体は他のレコード会社と変わらず、特に再生環境の改善等が図られたわけでもない一方、パソコンで再生・コピーできてしまうケースも少なくなかった。
- 洋楽盤への導入の目途が立たなかった。リリースされた295タイトルは全て邦楽であり、洋楽は存在しない。
- ソニーミュージックグループ以外の他のレコード会社が採用しなかった。レーベルゲートCDでもファーストセッションエリアはエイベックスが採用したCDS-200方式であるものの、前述のインターネットを利用した認証・複製システム等エイベックス方式とは異なる点が存在し、他のコピーコントロールCDに比べてシステムが複雑で運営コストがかさむという欠点を抱えていた。
- ソニーとアイワの一部以外のデジタルオーディオプレーヤーへは転送できない。ATRAC3データであるが故にこの時期にシェアを急拡大したiPodを筆頭とする他社製デジタルオーディオプレーヤーへの転送は行えなかった。
- Windows以外のOSを採用するパソコンでは再生や複製が行えない。MAGIQLIPやSonicStageはWindows以外のOSでは動作できないため、他のOSでは再生や複製手段がなかった。
レーベルゲートCDとして発売された295タイトル(シングル190タイトルとアルバム105タイトル)は2005年(平成17年)以降全てCD-DA形式で再リリースされ、レーベルゲートCDは廃盤となった(再リリースに当たり、品番変更が行われた)。そして複製サービスもレーベルゲートCDは2006年(平成18年)11月30日に、レーベルゲートCD2も2008年(平成20年)3月31日をもってそれぞれ終了した(終焉も参照のこと)。
[編集] 日本での導入~現状
日本国内では2002年(平成14年)3月にエイベックスがコピーコントロールCDを採用、SMEなどが追随した。初めてコピーコントロールCDがリリースされたのは2002年(平成14年)3月13日に発売されたBoAのシングル『Every Heart -ミンナノキモチ-』(レーベルはエイベックス)。
コピーコントロールCDには一時期ほどの勢いはない。現在はコピーコントロールCDが登場した2000年(平成12年)前後とは異なり、音楽の再生手段がMDやCDから、iPodやネットワークウォークマンを初めとするデジタルオーディオプレーヤーに移り、これらの機器は必然的にパソコンでのリッピングを介して音源の複製を必要とする。またカーナビゲーションシステムなどにも内蔵ハードディスクに音源を録音する機種が増え、通常のやり方ではCDプレーヤーでの再生しかできないコピーコントロールCDはクラシック音楽を愛聴する音質にうるさいオーディオファンや、さらに一般的な音楽ファンでさえ購入を控える理由が出来た。
また他のコピー防止策と同様コピーを全く防止する事は事実上不可能であり、実際再生音質を向上させるため、または自分の再生機器で再生を可能にする目的で複製が行われることがある。著作権法上ではCDを私的複製することは認められているが、コピーコントロールを解除するための特別のソフトウェアをインストールするなど、コピーコントロールを回避するための特別の手段を用いて複製した場合には、著作権で禁じられている技術的保護手段の回避にあたり違法となる可能性がある(著作権法第30条第1項第2号)。一方で著作権法上の「技術的保護手段」の要件として「機器が特定の反応をする信号」を含むことが定められており(著作権法第2条第20項)、コピーコントロールCD技術は環境によって反応が違うことからコピーコントロール技術として法的に認められるものではない。[要出典]
これらの手段を講じないでたまたま複製できてしまった場合には問題はない。コピーコントロールCDが世の中に出回った頃からインターネット上で様々な論議が形成され、最終的には約60%の環境では何らかの手法で音楽を抽出可能である[要出典]。
ペイントする前に、金属からブレーキフルードを削除する方法音質面での利用者の不安やコピーコントロールCDを再生出来ない機器も少なくない、もしくは機器に掛かる負荷が大きい、ファン層の関係で利用者にパソコンのオーディオ機能で聴く者も多いなどといった理由で、当初からコピーコントロールCDを導入していないレーベルも存在する。またコンピュータやテレビゲーム機の光学ドライブで再生される機会も多分に考慮する必要があるゲームソフト関連のコンテンツの取り扱いも、コピーコントロールCDの導入においてはまたネックとなった。たとえばエイベックスにおいては、テレビゲーム『サクラ大戦』シリーズ関連の音楽CDについて、原作権を持つ広井王子が「テレビゲーム関連の音楽CDがテレビゲーム機のドライブで再生できなくなる事は本末転倒」という旨の批判発言[要出典]をし、コピーコントロールCDを強要される事態になれば原盤権をエイベックスから引き上げると表明していた[要出典]影響か、他作品でのコピーコントロールCD導入後も例外的に導入できないという状況が見られていた。
アーティスト側にもコピーコントロールCDに対して批判的な者は見られ、コピーコントロールCD非導入レーベルから音楽CDを販売している者もいる。アーティスト側だけでなくコピーコントロールCDをリリースしているレコード会社のスタッフにもコピーコントロールCDに対して批判的な者が少なくなかった。有名な例では、クイーンの『ジュエルズ』のコピーコントロールCD発売に際し、あるファンからのメールでブライアン・メイがコピーコントロールCD版の存在を知り激怒したという。これを受けてか続作『ジュエルズII』は通常のCD-DAで発売されている。また2004年(平成16年)7月に発売された矢井田瞳のベストアルバムはコピーコントロールCDで発売されたが、自身のウェブサイトでの日記でベストアルバム後に発売されたシングルが� ��ピーコントロールCDではないことに喜んでいる記述があり、本人はコピーコントロールCDに対して抵抗感を抱いていたことが窺える。彼女の作品でコピーコントロールCDなのはこのベストアルバムのみにとどまっている。
佐野元春は所属レコード会社のEPIC Recordsの姿勢に疑念を抱いて契約解除を決意し、自らレーベルを立ち上げた。
山下達郎は山下達郎のJACCS CARDサンデーソングブックにて「次作はCCCDを導入するのか?」というリスナーの問いに対し、ユーモアを込めて「一言で言うと、山下達郎がそんなことをするはずがない(笑)」「音質を劣化させるいかなる要素も排除したい」と回答しておりコピーコントロールCDでのリリースを強く否定した。その発言通り所属レコード会社のワーナーミュージック・ジャパンが一部作品にコピーコントロールCDを導入していた時期でも、彼の作品では一切導入されていない。
一方で、山下の活動初期の盟友だった吉田美奈子は当初「生活のためにはCCCDが必要」と推進する立場を取り「音質ではなく音楽を聴いて欲しい」と音質が劣化しても止むを得ないという旨を公然と発言していたが、結局方針を転換した。
すぎやまこういちは「CDの著作権を保護するためには少しの欠点は我慢しても容認すべき」としてコピーコントロールCDを認める立場を取ってきた。再生装置を破壊することがあることなどが発覚してからは普及をあきらめるが、一刻も早くCCCDにかわる新技術の登場が待たれる」と発言し新しいコピーガード技術の早期の確立が望ましいという考えを示した。また「現在は音楽のコピーし放題が許される状態。法改正も視野に入れて考える問題でもある」と、音楽のコピーを法規制するべきとの考えも示している[3]。
陰陽座はコピーコントロールCD導入にあまり乗り気ではなかったが、所属レコード会社のキングレコードの要請を受けてアルバムのコピーコントロールCD化を一旦許可し、その上で売り上げ促進の効果が見られなければ即コピーコントロールCDを廃止してCD-DAで改めて発売するという契約で購入者のコピーコントロールCDに対する観点からコピーコントロールCD排除を訴えた。[要出典]そして、実際にコピーコントロールCDでアルバムが発売されたもののコピーコントロールCDによる売れ行きの上昇効果は無いに等しく、契約どおりコピーコントロールCDを廃止させた。キングレコードが発売したコピーコントロールCDはこの1タイトルのみ(直後にCD-DAで再発売された)でこれ以降のアーティスト作品にはコピーコントロールCDを導入していない。
音楽プロデューサーの佐久間正英は同ソースのCD-DAとコピーコントロールCDを聴き比べ、コピーコントロールCDの音質劣化とコピーコントロールCDの方が再生の読み出しが遅い事が明らかであると指摘し、自分がプロデュースするバンドのCDはなるべくコピーコントロールCDではなくCD-DAで発売するよう努力すると発表した。しかし175R等、コピーコントロールCDで発売されるアーティストもいた。
もっとも音楽業界全体という枠組みで見た場合、導入以前からコピーコントロールCDについて反対・疑問視の意思を見せていた者は決して多数派とは言い難く、多くはコピーコントロールCDが抱える諸問題について実際に導入されるまで比較的無頓着で技術的な知識に乏しい者では「CDがコピーできなくなる」というメリットの一点だけを見て気楽に賛成していた者も少なくない[要出典]。これがいざ自らのCDがコピーコントロールCDになってから音質の悪さに気付いて、あるいはファンからコピーコントロールCDの抱える諸問題について手厳しい批判を受けて、ようやく問題視する様になったという者もまた数多い[要出典]。
実際SMEがコピーコントロールCDを導入した際に導入前の段階でこれを疑問視し会社まで説明を聞きに来たのは、SME系レーベルに当時所属の数多くの歌手・ミュージシャンの中でもわずかに浅倉大介、ASIAN KUNG-FU GENERATION、奥田民生だけである。さらに言えばコピーコントロールCDの持つ技術的な問題点を一般ファンに明確に説明できたミュージシャンも、音楽業界を見渡しても浅倉や平沢進など音楽のデジタル技術に造詣が深くこの種の専門的な技術情報の収集・分析ができる知識を持った一部の人物に限定されている。コピーコントロールCD導入の対象とされた歌手・ミュージシャンたちはコピーコントロールCDについて必要な情報を与えられても、それを正しく理解できていなかった[要出典]。
またエイベックス広報部はCD-DAと比較して音質の劣化は一切見られないと各種媒体で主張[4]したため、多くの音楽愛好家やオーディオファンは「エイベックスの社員は音質や音楽を聴く耳を持っていないのではないのか?」と主張した[要出典]。
ジャズ、クラシックの様な再生時の音質における再現度が重要視されるジャンルではEMIグループを除いてコピーコントロールCDの利用は少ない。またエイベックスではクラシック音源は原則SACDとコピーコントロールCDのハイブリッドディスクでリリースし表向きの非難をかわしている[要出典]。
上記に挙げた問題点からコピーコントロールCDで発売されるタイトルは、コピーコントロールCD自体への抗議意思もさる事ながら「一度PC等でリッピングした上で、そのデータをCD-Rに焼いた方が安全」という認識からレンタルや違法ファイルのダウンロードで済ませれば良いという意見が続出した[要出典]。また、コピーコントロールCDを主導したエイベックスは2004年(平成16年)3月の時点でコピーコントロールCD発売前より売り上げを20%も落とした。
EMIミュージックジャパンはその後もコピーコントロールCD撤廃を検討せずセキュアCDなる新方式を採用し導入を続けていたが、2006年(平成18年)にコピーコントロールCDでのリリースから事実上撤退した。その一方でEMIグループ全体として音楽配信サイトでのDRMを廃止する方向性が決まっており、結局のところ著作権管理の面では迷走を続けている。このことが東芝の音楽事業撤退の遠因となっている[要出典]。
Windows VistaやWindows 7など最新のOSでも、コピーコントロールCD挿入時にどのような動作をするのかが確認できていない。Windows専用再生ソフト自体動作しない可能性がある。またCD-DAとして認識できる再生ソフトについてもVistaやwindows7対応であるかが不明。
「Microsoft Windows Vista#互換性」を参照
[編集] セキュリティ問題として起きた事件
詳細は「ソニーBMG製CD XCP問題」を参照
アメリカの大手レコード会社であるソニー・ミュージックエンタテインメント (米国)がリリースしたコピーコントロールCDに、マルウェア(不正ソフトウェア)であるrootkitの技術を取り入れていることがセキュリティ会社によって判明した。この事実を受け米国在住の男性がソニーBMGを相手取り訴訟に踏み切った。
その後XCPの動作がコンピュータウイルスに利用された例が2005年(平成17年)11月10日に報告された。ソニーBMGは7日、同プログラムを削除はせず機能停止するツールを公表したが、駆除ツールにバグがあり不正なActiveXを実行し得る仕様になっていたことから16日に公開を停止した。その後ソニーBMGは該当コピーコントロールCDの回収・交換措置に踏み切った。日本のソニー・ミュージックエンタテインメントも自社が輸入した該当コピーコントロールCDの回収・交換を行う。
コピーコントロールCDはパソコンのドライブに入れると利用者の同意なしに再生ソフトが勝手にインストールされるケースが多く、このような問題が常に発生しうる状況にある。このインストール機能は自動再生機能を利用している例が多いため、シフトキーの長押しによる自動再生キャンセル操作や、自動再生を無効に設定する必要がある。
[編集] 正規のCD売り上げに対する影響
コピーコントロールCDの出現により正規版CDの販売数が増加したという明確な統計結果は得られておらず、むしろエイベックス社の売り上げ統計を見るとコピーコントロールCD導入後に20%の減少が見られる。単純にコピーコントロールCDに対する抵抗からと判断することはできないが、少なくとも本来の導入目的である「正規版購入の促進」による売上げ増加の達成には程遠い結果となった。
また2003年(平成15年)度のオリコン年間シングルランキング1位となったSMAPの『世界に一つだけの花』(ビクターエンタテインメント製)はCD-DAにも関わらず250万枚以上を売上げており、必ずしもCD売上の減少が違法コピーによるものとは言い切れない事を裏付けた。なお2003年(平成15年)の年間オリコンシングルチャートTOP10のうちコピーコントロールCDは1枚のみ、TOP20でも4枚だけだった。
CD売上の減少は違法コピーやコピーコントロールCDに対する反発よりもCD不況が強く影響しているが、コピーコントロールCDがもたらしたネガティブなイメージがCD不況を加速させる要因として無関係であったとも単純に言い切れない面がある。
前述の通り多くの問題点を抱えたまま結果的にコピーコントロールCDの解決策を見出せなかったため、この種の方式を採用し続けてきたレコード会社に対して購入者やアーティスト側からの不満が続出し、またネット配信による音楽データの普及やiPodやウォークマンをはじめとするパソコンから音楽を取り込んで蓄積・再生できる携帯型音楽プレイヤーが普及したことにより、コピーコントロールCD自体が「非常に使いにくいもの」という認識へと変わっていった。
こうしてコピーコントロールCD導入の先陣を切ったエイベックスは、2004年(平成16年)9月22日以降発売の作品は作品ごとにコピーコントロールCDを採用するかどうかを決定する形へ緩和することを発表し、その後コントロール採用を撤廃してCD-DAでのリリースに戻した。SMEも同年10月以降段階的に廃止し、2004年(平成16年)11月17日以降に発売する新譜はすべて通常の音楽CDで発売すると発表した。エイベックスのコピーコントロールCD撤廃は当初販売用CDに対してのみ行われレンタル用・プロモーション用にはほぼ全面的に、あるいは販売用であっても一部のアニメ関連作品およびクラシック作品にはコピーコントロールCDが導入されていたが、2007年(平成19年)1月以降この2種類もCD-DAでの供給が開始されている。 2005年(平成17年)7月27日にはSMEがコピーコントロールCDで発売したアルバム105タイトル、10月26日にもシングル190タイトルがCD-DAとして再出荷されSMEのコピーコントロールCD商品はほぼ消滅した。再発に当たって品番が変更されており、品番の古い物が廃盤になっている[5]。
また、最後までコピーコントロールCD推進の立場を崩さなかったEMIミュージックジャパンも2006年(平成18年)6月以降、コピーコントロールCDでのリリースはない。
現在では新譜でのコピーコントロールCDは消滅し、かつてコピーコントロールCDでリリースされたCDの一部が販売されているのみである。
[編集] コピーコントロールCDの導入状況
[編集] 日本
- 完全撤退(かつてコピーコントロールCDを導入したことがある会社。ウェブサイトや新聞等で公式に撤退を発表をした場合)
- 事実上撤退(公式に撤退を発表をしないでコピーコントロールCDのリリースを停止した場合や弾力的採用、正式な採用を見送った場合も含む)
- EMIミュージック・ジャパン
- 2005年(平成17年)8月以降はCDS-300を使用した「セキュアCD」(通称)に移行。ただし、2006年(平成18年)6月を最後にセキュアCDでのリリースは行っていない。またコピーコントロールCDとして出た作品で、邦楽の一部ではコピーコントロールCDで出た作品をCD-DAで再発したり、コピーコントロールCDの品番を廃盤にして再発している他、洋楽でも期間限定ではあるがCD-DAで再発している作品や、一部の大物アーティストでコピーコントロールCDの品番を廃盤にしてCD-DAとして再リリースしている作品もある。
- ビクターエンタテインメント
- 一部アーティスト・作品など弾力的に採用。2004年(平成16年)12月以降は原則として導入なし。2007年(平成19年)12月に「CCCDとしてのライセンス契約が終了」とCCCDサイトのコンテンツで発表。コピーコントロールCDとして発売したタイトルは後にCD-DAで随時再リリース。
- ポニーキャニオン
- 一部アーティスト・作品など弾力的に採用。2005年(平成17年)5月以降は原則として導入なし。aikoのコピーコントロールCDで出たアルバム「暁のラブレター」が他のCD-DA作品同様SACDとCD-DAのハイブリッドで再リリースされた。
- キングレコード
- 陰陽座のアルバム「鳳翼麟瞳」にコピーコントロールCDを試験的に導入したが、結局正式な採用は見送った。後にCD-DAで再リリース。
- ユニバーサルミュージック
- 所属アーティストの意向の形で一部作品で導入したが、2002年(平成14年)2タイトル以外コピーコントロールCDでのリリースはなし。
- テイチクエンタテインメント
- 一部アーティスト・作品で採用。2002年(平成14年)と2003年(平成15年)に合わせて2タイトルのみで近年リリースなし。
- フォーライフ・ミュージックエンタテインメント
- 一部アーティスト・作品で採用。2005年(平成17年)以降リリースなし。
- エイベックス
- 一部を除き、ほぼすべての作品をCDS-200でリリースしていたが、2004年(平成16年)9月にコピーコントロールCDリリースの弾力化を発表後、2004年(平成16年)10月発売分以後販売用は任意導入。レンタル盤についてはCD EXTRA仕様のものや収録時間の長いものなど一部を除き全面的にコピーコントロールCDを導入していたが、2007年(平成19年)1月以降はクラシック音源を除きCD-DAでの販売・レンタルが行われている。
- EMIミュージック・ジャパン
- 原則として導入なし
- 他、多数。
- これらの会社は、その実効性等に疑問を呈する見解等から当初からコピーコントロールCDを導入していない。ただし、CDプレス工場を有していた日本コロムビア、及びジェネオンの前身であるパイオニアLDC傘下のCDプレス会社であるパイオニアビデオは、他社からの依頼に対応するためにCDS-200のライセンスを取得していた[6]。(現在パイオニアビデオのCDプレス設備は閉鎖。)
また洋楽に関して、日本盤はCD-DAだが国外盤はコピーコントロールCDというケースが見られる。コピーコントロールCDとして初の全米1位となったヴェルヴェット・リヴォルヴァーのContrabandなどが該当する。逆にビートルズのLet It Be Nakedなどは日本盤がコピーコントロールCDで英米盤がCD-DAだった。
※ 2010年(平成22年)現在
- ^ エイベックス・グループ コピーコントロールCDのご案内
- ^ Sony総合サポートQ&A「コピーコントロールCD (CCCD) やレーベルゲートCDは再生できますか?」
- ^
すぎやまこういちの世界 - ^ avex.net - CCCDに対するQ&A
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- ^ 当時のプレスリリースのInternet Archivesのキャッシュ
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